松岡真理さんの健康に関するコラムサンクスデイズ・スタイルでは、さまざまなジャンルの達人たちが団塊世代の毎日をさらに輝かせるヒントをコラム形式でご紹介します。

岸朝子・食コラム|サンクスデイズ・プラチナ

永遠の感謝を、プラチナに刻んで

Thanks Days Style:松岡 真理 フリーライター

カラダの健康とココロの健康。団塊世代のふたりの暮らしを楽しむための大切なテーマです。毎回あらゆる角度からわかりやすく提案します。

第3回 若さの秘訣は、腸の健康を保つこと

いつまでも若さを保ち、健康なカラダで人生を謳歌することは、熟年世代の最大の課題。そこで、医療情報や健康に詳しいフリーのジャーナリスト・松岡真理さんに、若さを保つ秘訣を伺いました。すると、意外なことに重要なのは「腸」。健康状態を左右するのは、見た目の筋肉や若々しい肌だけでなく、「見えないところ」も鍵を握っているといえます。

人体にとって重要な働きをする腸は「第二の脳」
最新の健康業界では、「腸」が注目されているということですが…

年齢を重ねていても、肌がふっくらとして、つややかにハリがあり、いつもハツラツとしている人がいます。逆に同じ年齢でも、なんとなく顔色が悪く、元気がない人もいます。いったいこの差はどこにあるのでしょうか。いつまでも「若々しく元気で健康な生活を送れること=アンチエイジング」を考えるときに、最新の美容医療メソッドや、スキンケアを思い浮かべる人も多いと思います。しかし、実は、若さの秘訣はそれだけでなく「腸を元気にすること」も鍵。最近の健康業界では、「腸とアンチエイジング」についても注目が集まっています。  腸は「第二の脳」といわれるほど、人の体のなかで重要な働きをしています。例えば、肌あれや吹き出物、ストレスによる便秘、花粉症などのアレルギー、大腸ガンなど、これらはすべて腸に関係しているといわれており、今、研究がさかんに進んでいます。アンチエイジングを考えるときに、腸を元気にすることが第一歩ではないかと考えています。

腸はとてもデリケート。まずはストレス対策を
腸の健康のためには何をすればいいのでしょうか?

まず、その前に腸はストレスに影響されやすいことを押さえましょう。多くの人が、旅行中に便秘がちになったり、緊張が連続すると下痢気味になったりする経験をお持ちではありませんか。これは、腸がストレスの影響でダメージを受けている証拠。それだけ、ストレスは腸にとって大敵なんです。とはいえ家庭、仕事、経済etc.…さまざまな心配事やトラブルに悩まされることも多々ありますので、ストレスを回避することはできません。そこで大切なのは、自分のスイッチを切り替えるテクニックを身につけること。つまり、腸がストレスでダメージを受けないように、ストレスの原因となるものを解消するように心がけましょう。例えば、趣味に没頭するのもいいですし、生活圏から遠く離れて、頭の中を空っぽにする時間を作るのも有効です。登山や温泉、森林浴もいいですね。自然の中で普段の雑事を忘れて、ゆったりした時間を過ごすのも腸のためには大切だと思います。そのうえで、腸を元気にするためのポイントは2つあります。腸の中の環境をよくして、便通をよくすること。便を排出しやすくするために簡単な運動をすることが欠かせません。軽い散歩、ウオーキング、里山歩きもいいですね。

老廃物排出の力を高めるにも、食事が重要!
腸の中の環境をよくするには、何をすればいいのでしょうか?

ストレス緩和、運動、その次に大切なのが食事です。食物繊維をたっぷり含んだ食材を、積極的に取り入れる食生活を送ることが、腸の若さを保つためには何より大切だと思っています。とはいえ、「腸内環境を整える生活をいざ始めるなんてとても大変」と考える人も多いかもしれません、食物繊維を多く含んだ食材は、野菜や果物、玄米などの雑穀、豆類など、身近な食材にたっぷり含まれています。これらを少しずつ毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょう。「野菜」というと、サラダを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、それよりは、加熱した野菜のほうがカサが減って驚くほど食べられます。例えば根菜の煮物、おひたし、炒め煮など、1日の目安は約350グラム。これは、野菜炒め大皿分+小鉢1品程度の量です。
最近、「食物繊維を摂りましょう。野菜や果物をたっぷり食べましょう」というポスターをよく見かけると思います。それは、最新の疫学研究で、野菜や果物をよく食べる人ほど、病気になりにくいことがわかってきているからです。また、野菜のほかにも納豆やヨーグルトなどの発酵食品も、腸内に住む善玉菌を増やすのに役立つことがわかっています。

豆を積極的に摂り入れ、病気知らずに
食物繊維をたっぷりとれるベストなメニューを教えてください。
食物繊維たっぷりの、豆のサラダ。赤えんどう豆、大豆、ヒヨコマメなどをオリーブオイルと塩で味付け。
食物繊維たっぷりの、豆のサラダ。
赤えんどう豆、大豆、ヒヨコマメなどを
オリーブオイルと塩で味付け。

繊維をたっぷりとれて、しかも野菜を汁ごと食べられるメニューは何か。取材現場で研究者や料理研究家が太鼓判を押すメニューのひとつに、「豆と野菜のスープ」があります。これは、大豆やアズキ、インゲンなどの豆をたくさん食べられるメニューです。豆というと調理に面倒くさいイメージがありますが、実はとても簡単なんですよ。好みの豆をひと晩水につけて戻し、塩を少々加えて柔かくなるまで煮ます。忙しいときは、朝でかける前につけておき、夕食の準備をしながらコトコト煮て、翌日の朝食に食べてもいいと思います。豆は余れば冷凍保存できますので、小分けにしてストックしておくと便利です。市販の缶入りのドライパック、水煮の豆などを利用してもいいですね。スープの作り方は、冷蔵庫の残り野菜(セロリ、ニンジン、キャベツなど)と豆、固形スープを入れて煮るだけで完成。少量のベーコンを最初に炒めて具材を入れると、ごちそうメニューになります。
このほか、「いろんな豆のサラダ」もお勧めです。豆にオリーブオイルと塩、こしょう、タマネギのみじん切りを加えて和えるだけ。市販のドレッシングやマヨネーズもいいのですが、健康油(特定保健用品になっている油や、エゴマ油など)やオリーブオイルなど体にいい油も積極的に取り入れたいですね。朝食や夕食の箸やすめにも、また、お酒の肴にもぴったりです。

雑穀(ホールグレイン)を摂ることも、腸の健康につながる
ここ十数年の間に、ごはんが減ってパスタ、うどん、パンなどが主食になりつつあるようです。腸の健康を考える上で、妙案はありますか?
玄米ベースの雑穀ご飯。豆、そば、麦など食物繊維が豊富な穀類を手軽に摂取できる。
玄米ベースの雑穀ご飯。
豆、そば、麦など食物繊維が豊富な穀類を
手軽に摂取できる。

食生活が豊かになって、主食の選択肢も広がってきました。国内外の多くの研究者が、腸の健康を含めたアンチエイジングに必要な食事のひとつに、ホールグレイン(精製されていない穀類)の重要性を訴えています。例えば、玄米や胚芽米、雑穀、パンなら小麦のふすまやオーツ麦などをミックスした黒いパンなど。これらは、最近ではスーパーなどでも見かけるようになりました。
白いご飯に混ぜて炊くだけの五穀米や十穀米など最初からブレンドされた雑穀パックはとても便利です。雑穀はカレーにも合うし、炊き込みご飯にしてもおいしいですよ。これらのホールグレインは繊維だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富。また、食後の血糖値が白いご飯に比べると緩やかに上昇し、生活習慣病の予防など健康にも役立つことがわかっています。
野菜や豆、雑穀などは、日本人が古くから食べてきた伝統的な食材です。日本食を見直して、腸をいつまでも若々しく保つことが、アンチエイジングにつながると思います。

次回からは、編集者、モデルとして活躍の場を広げる生和寛さんにバトンタッチ。

ライフスタイルから趣味まで、人生の幅を広げるコツを紹介します。
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松岡 真理 Profile

フリーライター、エディター。佐賀県生まれ。 テレビ局、文化財団での勤務を経て独立。 1994年からフリーランスのライター兼エディターとなり、 現在、食材の機能性や医療などの健康記事の執筆を中心に活動している。 趣味はスキューバダイビング、登山、スキーなど。 また、実家が浄土真宗本願寺派の寺院のため、20歳の時に得度を受けて僧侶に。

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